女性特有の健康課題に関する問診を、
職場の対話のはじまりに。
The official manuals for employers and health-screening institutions, alongside the related MHLW directives.
令和8年4月、定期健康診断の一般健康診断問診票に女性特有の健康課題に係る質問が追加されました。本ページでは、厚生労働省が公表した事業者向け・健診機関向けの2つの実施マニュアルと、その制度的基盤である関連通達を一括してご利用いただけます。マニュアルと通達は車の両輪です ── マニュアルが実務の手順を、通達がその制度的位置づけを示します。
実務担当者の現場運用を支える、厚生労働省公表の2つの実施マニュアル。
本研究班(産業医科大学)の研究成果を基に作成されました。
実施マニュアル
Overview ・ 概要
女性特有の健康課題(月経困難症、月経前症候群、更年期障害など)について、事業者が取り組むべき方針決定から相談体制の整備、個別の労働者からの相談対応、職場環境の改善までを体系的にまとめたマニュアルです。具体的な配慮の選択肢や Q&A、参考資料も収載しています。
- 01マニュアルのねらい / 基本情報
- 02基本的な考え方
- 03方針決定から相談体制の整備まで
- 04専門医を受診した労働者からの相談対応
- 05職場環境の改善
- 06Q&A / 参考資料
事業者向けマニュアル.pdf
実施マニュアル
Overview ・ 概要
事業者健診の機会を活用して女性労働者本人の健康課題への気づきを促し、必要に応じて専門医への早期受診を勧奨するための健診機関向けマニュアル。実施体制の整備、当日の運用、個人情報の保護、受診者への情報提供と助言を、Q&A・リーフレット案とともに具体的に示します。
- 01マニュアルのねらい / 基本情報
- 02対応方法(全体像・基本的な考え方)
- 03実施体制(担当者・研修・環境・事前準備)
- 04当日の流れ
- 05受診者への情報提供・受診勧奨
- 06Q&A / リーフレット例 / 支援機関
健診機関向けマニュアル.pdf
マニュアル間の連携
※ 個別の回答は事業者に提供されません。集計情報のみ、10人以上かつ事業者の依頼がある場合に提供されます。
本マニュアルの制度的基盤となる、厚生労働省労働基準局長・保険局長連名通達と、その別紙(改正後全文)。
上記マニュアルと併せてご参照ください。
令和8年4月28日付け基発0428第14号・保発0428第8号通達により、「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と保険者の連携・協力事項について」(別紙)が改正され、一般健康診断問診票に女性特有の健康課題に係る質問が追加されました。本セクションでは、関連する2通の通達と改正後の別紙全文を、それぞれ全文掲載・ダウンロード可能な形でご提供します。
i.
基発0428第15号
「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と保険者の連携・協力事項について」の一部改正について
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基発0428第15号
令和8年4月28日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局長
(公 印 省 略)
「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と
保険者の連携・協力事項について」の一部改正について
事業者から保険者への定期健康診断等の情報の提供については、従来、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)において、特定健康診査の対象となっている40〜74歳の労働者について、保険者から健康診断の記録の写しの提供を求められた事業者は、その記録の写しを保険者に提供しなければならないこととされており、「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に関する協力依頼について」(令和2年12月23日付け基発1223第5号・保発1223第1号厚生労働省労働基準局長・保険局長連名通知。以下「協力依頼通知」という。)別紙において、労働者の定期健康診断等の結果を保険者に提供する上で事業者が取り組むべき事項を整理し、示しているところである。
今般、「今後の労働安全衛生対策について(建議)」(令和7年1月17日労審発第1650号)及び労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(令和8年厚生労働省令第89号)等を踏まえ、協力依頼通知別紙を別紙のとおり改正し、関係団体に対し、別添のとおり依頼を行ったので、関係団体、事業者等から問合せがあった場合は、適切な対応方お願いする。
ii.
基発0428第14号 ・ 保発0428第8号
「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と保険者の連携・協力事項について」の一部改正について
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基発0428第14号
保発0428第8号
令和8年4月28日
(別記)事業者団体及び関係団体の長 殿
厚生労働省労働基準局長
(公 印 省 略)
厚生労働省保険局長
(公 印 省 略)
「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と
保険者の連携・協力事項について」の一部改正について
厚生労働行政の推進について、日頃より格段の御協力を賜り、御礼申し上げます。「今後の労働安全衛生対策について(建議)」(令和7年1月17日労審発第1650号)及び労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(令和8年厚生労働省令第89号)等を踏まえ、「定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に関する協力依頼について」(令和2年12月23日付け基発1223第5号・保発1223第1号。以下「通知」という。)別紙について、新旧対照表のとおり改正することとしましたので、その趣旨を御理解の上、引き続き、事業者と保険者とが緊密に連携して労働者の健康管理等にお取り組みいただくとともに、貴下会員その他関係機関等に周知いただくよう、お願い申し上げます。
なお、改正後の通知の別紙は別添のとおりです。
通達本体(新旧対照表・別記送付先一覧を含む)を PDF でダウンロード
iii.
別紙 改正後全文
定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と保険者の連携・協力事項について
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定期健康診断等及び特定健康診査等の実施に係る事業者と保険者の連携・協力事項について
1.定期健康診断等の結果の情報提供等の事業者と保険者の連携の基本的な考え方
保険者は、糖尿病をはじめとする生活習慣病の発症・重症化を予防し、医療費を適正化するため、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号。以下「高確法」という。)に基づく法定義務の保健事業として、特定健康診査及び特定保健指導を行っている。事業者は健康保険料の一部を負担し、保険者の運営に関わっている。保険者が特定健康診査及び特定保健指導等の保健事業を的確に実施し、医療費適正化に取り組むとともに、制度間の健診の重複を避けるためには、事業者と保険者が緊密に連携し、定期健康診断等の結果を事業者から保険者に迅速かつ確実に情報提供する必要がある。
このため、高確法では、労働者が労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「安衛法」という。)その他の法令に基づき行われる特定健康診査に相当する健康診断を受診した場合は、特定健康診査の全部又は一部を行ったものとし、保険者から特定健康診査及び特定保健指導の適切かつ有効な実施のために健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者は、その記録の写しを提供しなければならないこととされている。
また、事業者から保険者に安衛法に基づく定期健康診断等の結果を提供することは、データヘルスやコラボヘルス等の推進により、労働者の健康保持増進につながり、また、労働者が健康になることによって企業の生産性向上、経営改善及び経済成長にもつながるため、労働者及び事業者の双方にとって、取組を進めていくことが望ましいものである。このため、安衛法第70条の2第1項の規定に基づき、「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」(昭和63年健康保持増進のための指針公示第1号)に健康保持増進対策の推進体制を確立するための事業場外資源として「医療保険者」を位置づける等、労働者の健康保持増進の措置として、保険者との連携を推進している。
さらに、令和3年10月からは、社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険中央会が共同で運営するオンライン資格確認等システムを利用し、マイナポータルを通じて本人が自らの特定健康診査情報等を閲覧することができる仕組みが稼働しており、事業者から保険者に提供された定期健康診断等の結果は、保険者を通じてオンライン資格確認等システムに格納されることで、特定健康診査情報としてマイナポータルを用いた本人閲覧の用に供することができるようになっている。
加えて、令和4年1月からは、健康保険法(大正11年法律第70号。以下「健保法」という。)等において、保険者から保健事業の実施のために健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者は、その記録の写しを提供しなければならないこととされている。これにより、保険者は、特定健康診査の対象年齢(40〜74歳)の労働者に加え、40歳未満の労働者の定期健康診断等の結果についても情報を取得することができ、それに基づく保健指導等を行うことが可能となっている。
その他、令和7年1月にとりまとめられた労働政策審議会の建議においては、月経随伴症状や更年期障害等の女性特有の健康課題について、一般健康診断の機会を活用し、女性労働者本人への気づきを促し、必要な場合には産婦人科医等女性特有の健康課題に係る診療を専門とする医師への早期受診の勧奨や女性特有の健康課題に対する配慮について申し出を行いやすい職場づくりにもつながるよう、本通知が示す一般健康診断問診票に女性特有の健康課題に係る質問を追加することが適当であることが示され、女性特有の健康課題への対応の推進が期待されている。
これらを着実に進めていくためには、事業者において定期健康診断等を適切に実施するとともに、事業者から保険者に定期健康診断等の結果を迅速かつ確実に情報提供することが必須であり、事業者と保険者が一体となって取組を進めていく必要がある。
2.定期健康診断等及び特定健康診査の実施と保険者への情報提供の方法等
(1)定期健康診断等及び特定健康診査の一体的な実施
特定健康診査では、既往歴の聴取において服薬歴(※)及び喫煙習慣を聴取することとしている。労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)に規定する定期健康診断等では、既往歴の調査項目に服薬歴及び喫煙歴が位置づけられていないが、事業者と保険者が緊密に連携して労働者の健康増進に取り組む必要があり、服薬歴及び喫煙歴の有無は特定保健指導の対象者の抽出に不可欠な調査項目であること、定期健康診断等では従来からこれらを聴取している場合が多いことから、今後は、原則として、定期健康診断等と特定健康診査の検査項目が同時に実施されるようにすることとし、特定健康診査の必須項目である服薬歴及び喫煙歴を含む問診については別添1を用いて行い、その結果を保険者に提供すること。ただし、別添1中の女性特有の健康課題に係る質問とその結果については、労働者本人にのみ提供され、事業者には提供されないことから、同様に、保険者に提供される問診の対象とはならないことに留意すること。
なお、定期健康診断等において実施される既往歴及び業務歴の調査、自覚症状の有無の検査について、別添1の問診票の項目以外の項目は医師の判断により適宜追加すること。
何らかの事情により別添1以外の問診票を用いざるを得ず、また、安衛則に基づく健康診断個人票に服薬歴及び喫煙歴の有無が記載されていない場合でも、事業者がこれらに関する情報を定期健康診断等の問診等により把握している場合には、健康診断個人票の写しと併せて、その結果を保険者に提供すること。
また、定期健康診断等の実施時に服薬歴及び喫煙歴について聴取を行わなかった場合は、保険者が労働者個人に対して直接に聴取を行う可能性がある旨を周知すること。
なお、定期健康診断等の各検査項目の取り扱いについては、「定期健康診断等における診断項目の取扱い等について」(平成29年8月4日付け基発0804第4号。令和8年4月28日一部改定)を参照すること。
(2)定期健康診断等の結果の保険者への情報提供の方法等
① 電子的な標準記録様式による提出について
高確法及び関係法令では、保険者は、特定健康診査の結果を電磁的方法により保存しなければならないこと、電磁的方法による記録を作成、保存及び提出できる機関に委託できることとされている(※1)。
このため、高確法及び健保法等に基づいて事業者から保険者への定期健康診断等の結果を情報提供するにあたっては、保険者と事業者又は健診実施機関等との契約等により、厚生労働省ホームページで示す電子的な標準記録様式(XML形式)による方法やその他適切な方法により、保存している定期健康診断等の結果の写しを提出すること。
なお、保険者への定期健康診断等の結果の写しの提出を円滑に実施するために、事業者においても定期健康診断等の結果を電磁的な方法により保存及び管理することが望ましい。
また、健診実施機関間での健診結果データの標準化により、事業者が異なる健診実施機関の健診結果を同一フォーマットで把握することができる取組事例(※2)もあるため、健診実施機関におかれては、定期健康診断等の結果を電子化する際の一つの方策として参考にされたい。
② 定期健康診断等の結果の情報提供に関する必要な取決め等
高確法及び健保法等に基づく保険者への定期健康診断等の結果の情報提供を適切に実施するためには、2(2)①の電子的な標準記録様式に対応している健診実施機関にこれを委託することが望ましい。事業者は、自ら保険者への情報提供を行うことが困難な場合には、事務的な負担の軽減になることや保険者への定期健康診断等の結果の円滑な提供に資すること等から、定期健康診断等の実施を委託することについて健診実施機関と契約する際に、事業者に代わり健診実施機関が保険者に定期健康診断等の結果を提供することについて予め契約で取り決め、健診実施機関を通じて保険者へ定期健康診断等の結果を提供すること。ただし、この場合においても、女性特有の健康課題に係る質問とその結果については、労働者本人にのみ提供されるものである他、定期健康診断等の結果以外の健診結果について本人の同意が得られていない場合、事業者及び保険者に提供できないことから、事業者と健診実施機関との間の契約においてこれら情報の提供範囲や事前の同意等手続きについて適切に実施されるようあらかじめ定めておく必要がある。上記について契約する事業者及び健診実施機関については、別添2の契約書のひな形を参考にされたい。
なお、事業者と健診実施機関が保険者に定期健康診断等の結果を提供することについて予め契約で取り決めていない場合等には、保険者においては、
- 事業者に対して高確法及び健保法等に基づく定期健康診断等の結果の提供を求める際に、別添3を参考に健診実施機関に対する当該結果提供を依頼する書類を提示して事業者の同意を得た上で、
- 当該書類に基づいて、健診実施機関から加入者に係る当該結果の提供を受けること
が考えられる。事業者においては、健診実施機関が保険者に定期健康診断等の結果を提供することについて予め契約で取り決めていない場合等には、上記の保険者への結果の提供に同意する方法等を通じて、保険者への円滑な結果提供に向けて協力いただきたい。
また、健診実施機関から保険者に定期健康診断等の結果を円滑に提供するためには、受診者の保険者番号や被保険者等記号・番号(以下「被保険者等記号・番号等」という。)が必要である。このため、定期健康診断等の実施時に、受診者本人にマイナ保険証等を持参してもらうこと、記入欄を設けた別添1の問診票を活用して受診者本人に記載してもらうこと等により、受診者本人から健診実施機関にこれらが提供されるよう、事業者は受診者に対して説明すること。事業者は、健診実施機関がこれらを確認する際に受診者本人に協力を促すこと等、必要に応じて、健診実施機関がこれらの情報を把握できるよう協力すること。
また、健診実施機関から保険者への提供をより円滑かつ正確に行うため、受診者の被保険者等記号・番号等を保有している事業者は、定期健康診断等の実施の委託契約を締結した健診実施機関に、受診者に係る被保険者等記号・番号等を事前に提供することが重要である。事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において被保険者等記号・番号等を含む個人データの取扱いに関する業務の一部を健診実施機関に委託することに伴って当該個人データを提供する場合、当該健診実施機関は第三者に該当しないため、あらかじめの本人の同意を得る必要はないが、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)及び関係法令に基づいて適切に実施すること(※)。その際、上記について契約する事業者及び健診実施機関は、別添2の契約書のひな形を参考にされたい。
高確法に基づき、事業者が保険者への提供のみを目的として定期健康診断等の結果のデータを作成又は送付する場合は、それに要した費用を保険者に請求して差し支えないこととなっており、当該事務を健診実施機関に委託した場合についても、委託された健診実施機関が当該費用を保険者に請求して差し支えない。一方で、それ以外の場合における費用については、事業者、保険者及び健診実施機関等の間で、納得できる方法、形態等を十分に協議して対応すること。
上記の契約の他、定期健康診断等の結果の提供に関する必要な取決め等は、事業者、保険者及び健診実施機関等の間で、納得できる方法、形態等を十分に協議し、定期健康診断等の実施を保険者に委託する又は共同して実施する契約等を締結するなど、円滑な連携を確保いただきたい。なお、健診実施機関と保険者において、特定健診のデータの作成・提供に係る契約をしている場合には、当該契約を参考に定期健康診断等のデータの作成・提供をしていただきたい。
(3)個人情報保護についての配慮
高確法の規定に基づき、事業者が保険者からの求めに応じて、同法及び関係法令に定める検査項目(別表参照)に対応する定期健康診断等の記録の写しを提供することは、個人情報保護法第27条第1項第1号の「法令に基づく場合」に該当し、第三者提供に係る本人の同意は不要である(※1)。また、健保法等の規定に基づき、事業者が保険者からの求めに応じて定期健康診断等に関する記録の写し(特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準(平成19年厚生労働省令第157号。以下「実施基準」という。)第2条に定める項目に含まれない項目を含む。)を提供する場合についても同様である。併せて、事業者から高確法及び健保法等に基づく保険者への定期健康診断等の結果の提供を委託された健診実施機関についても同様である。
その際、事業者は個人情報取扱事業者として、安全管理措置(同法第23条)等を講じるほか、健診実施機関に対して保険者への定期健康診断等の結果の提供を委託した場合には、当該健診実施機関に対する監督(同法第25条)を行う必要がある。
なお、保険者が事業者から定期健康診断等の実施についての委託を受けている場合又は事業者と共同で定期健康診断等を実施している場合には、保険者が保健事業の実施に記録を利用することは、事業者から保険者への個人情報の第三者提供には該当しないが、この場合も保険者は、個人情報保護法や個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス等を踏まえ、個人情報保護に十分に配慮して取り扱う必要がある(※2)。
3.特定保健指導等の円滑な実施の確保
(1)就業時間中における特定保健指導等の実施等
特定保健指導及び特定保健指導の対象ではない者に対する保健指導(以下「特定保健指導等」という。)は、保険者による保健事業として実施され、労働者個人の意思により利用されるものであって、業務遂行との関連において行われるものではないことから、その受診に要した時間の賃金を事業者が負担する義務を負うものではない。
しかしながら、特定保健指導等を受けるための機会の拡充や実施率の向上は、労働者の健康の保持増進につながり、医療費適正化等を通じて事業者の保険料負担にも関係することから、事業者におかれては、就業時間中の特定保健指導等に要した時間の賃金等の取扱いについて、特段の配慮をいただき、協力いただきたい。
なお、就業時間中における特定保健指導の実施の配慮は、実施率の向上において重要な要素であるので、保険者と事業者の連携の取組を後期高齢者支援金の加算・減算制度におけるインセンティブで評価する項目の一つに位置づけられている。
(2)事業者が実施する保健指導と併せて特定保健指導を実施する場合の費用負担
事業者が定期健康診断等の実施後の保健指導と併せて特定保健指導も行う場合、特定保健指導の費用として事業者が保険者に請求できる範囲は、その趣旨及び法定の実施内容に鑑み特定保健指導とみなすことができる部分に限られ、明確な区分けに基づく費用の算定が求められる。
このため、事業者と保険者との間で事前に十分な協議・調整を行い、円滑な実施を確保いただきたい。その際、事業者が実施する保健指導と特定保健指導との棲み分けや一体実施の方法等について、具体的に整理しておく必要があることに留意いただきたい。
4.被保険者及び被扶養者の住所情報の保険者への情報提供
被保険者及び被扶養者(以下「被保険者等」という。)の住所情報は、保険者が円滑に特定健康診査をはじめとする保健事業を行う上で重要な情報であるほか、平成29年11月から本格運用が開始された個人番号を活用した情報連携事務においては、被保険者等が居住する市町村を特定した上で、該当の市町村に情報照会を行うなど、近年、保険者が被保険者等に係る住所情報を把握・管理することの重要性が高まっている。
この点、健康保険法施行規則(大正15年内務省令第36号)においては、被保険者は、その住所を変更したときは、原則として、速やかに、変更後の住所を事業主に申し出なければならないこととされており、当該申出を受けた事業主は、遅滞なく住所変更の届書を厚生労働大臣又は健康保険組合(以下「厚生労働大臣等」という。)に提出しなければならないこととされている。また、被扶養者についても、その住所に変更があった場合には、被保険者はその都度、事業主を経由して厚生労働大臣等に届け出なければならないこととされている。
労働者やその家族等の住所に変更があった場合には、保険者が被保険者等の住所を把握・管理できるよう、これらの規定に基づく届出を行われたい。
別紙(改正後全文・別表を含む)を PDF でダウンロード