月経痛とは
月経(生理)の期間に起こるお腹や腰の痛みなど不快な症状を月経痛(生理痛)といいます。これは月経血を子宮から体外に排出する過程で痛みが起こります。 症状は下腹痛や腰痛以外にも、お腹が張った感じや吐き気、食欲の低下、下痢、頭痛のほか、疲労感や脱力感、めまい、動悸、いらいらや憂うつ感、不安感など精神症状を伴うことも多くあります。
月経痛の仕組み
女性の体の仕組みとして、排卵後に妊娠しなかった場合、不要になった子宮内膜がはがれ落ちて出血が起こります(月経)。このときに子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンには、子宮を収縮させて、不要になった粘膜を血液とともに体外にスムーズに押し出す働きがあります。このときプロスタグランジンが過剰に分泌されると、子宮が強く収縮し、下腹部痛など月経痛の要因となります。
また、プロスタグランジンには痛みを強める作用を持つものもあるので、プロスタグランジンが頭で作られた場合、頭痛などの症状が現れることもあります。症状の原因として他には、毎月20-140cc月経血として排出されることによる鉄欠乏の影響があります。
月経困難症とは
月経痛(生理痛)によって日常生活に支障をきたす場合、月経困難症といって治療の対象となります。月経困難症は、機能性(原発性)月経困難症と器質性(続発性)月経困難症の大きく2つに分けられます。
機能性(原発性)月経困難症
初めて月経が来てから2-3年経ったころから始まることが多く、月経の1日目から2日目頃の出血量が多い時に強く症状が出ます。プロスタグランジンが過剰に産生してしまい子宮が収縮し過ぎてしまうことや月経血の子宮からの出口（子宮頸部）が狭いことなどが原因で起こります。10代-20代の若い方に多くみられ、強い痛みは1-2日程度のことがほとんどです。
器質性(続発性)月経困難症
子宮筋腫や子宮内膜症、子宮形態異常などの病気を伴う月経困難症をいいます。多くは月経の4-5日前から月経後まで続く持続性の鈍痛です。
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