更年期と骨粗しょう症

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骨は、皮膚と同じように新陳代謝をします。骨の組織の一種である破骨細胞が酸をだして、古くなった骨組織を溶かして吸収し、骨芽細胞という組織が新しい骨をつくることを繰り返して、その形態を維持しています。女性の性ホルモンであるエストロゲンは破骨細胞の分化や成熟を抑えるだけでなく、破骨細胞の活性化も抑えると考えられています。
そのため、女性はエストロゲンが減ると、骨の分解を抑制するエストロゲンが減少することで、骨の形成が追い付かなくなり、骨粗しょう症につながります。                                                     女性の骨量はちょうどエストロゲンの分泌と類似したカーブをたどります。

思春期から骨密度が増え、10代後半までに骨量がピークとなり、40代前半までそれを維持し、閉経を境に骨量が減っていきます。

エストロゲンが骨の分解を抑える働きがあり、エストロゲンが減ることで骨の形成が追い付かなくなって師うことから、エストロゲンの量が減る更年期には骨粗しょう症のリスクが上がります。

将来骨折をしない丈夫な骨をつくるには、若い世代で骨量を高くしておき、更年期にむけてその骨量を維持し、閉経後の骨量低下を緩やかにすることが大切です。
骨を健康に保つには、栄養を十分に摂り入れること・荷重がかかる運動をすることが必要です。                      また、ビタミンDを体内で合成するために、日光浴も有効です。
その他、月経異常を放置すると、骨粗鬆症のリスクが上がると言われています。骨量の獲得や維持には月経異常を放置しないことが重要です。

食事

カルシウム

骨の主成分で、骨の形成を促進します。牛乳、豆腐、ひじき、小松菜など。

ビタミンD

小腸の中でカルシウムの吸収を促します。鮭、しいたけ、卵黄など。

ビタミンK

骨の質を高めるコラーゲンを増加させます。納豆、キャベツ、小松菜など。

その他、マグネシウム、タンパク質、イソフラボン、ビタミンB6、B12、葉酸なども健康な骨のために摂りたい栄養素です。

またできるだけ摂取を控えたいものもあります。                                           インスタント食品やスナック菓子に含まれているリンや、食塩に含まれているナトリウムはカルシウムの尿への排泄を促進します。カフェインやアルコールはカルシウムの吸収を阻害し、さらにアルコールは尿への排泄を促進、ビタミンDの働きを阻害します。

骨を健康に保つには、カルシウムやビタミンD、ビタミンKなどを摂り、インスタント食品やスナック菓子、カフェインやアルコールは控える。

運動

骨は物理的な刺激が加わることで、微量の電流が骨に伝わり、骨の強さが増すといわれています。
そのため、骨粗しょう症の予防にはウォーキングやジョギングのような重力のかかる運動が効果的です。また、自身の体重に少し負荷を増やしたウォーキングもおすすめです。

ただし、無理はせず、まずは生活の中に散歩や自転車、こまめに家事をするなどの活動的な習慣を取り入れることが大切です。                                                       

また、骨は通常腱を介して筋肉へと繋がっているため、筋力トレーニングによって、骨に直接刺激を与える方法も有効です。ウエイトマシンなどを利用して筋力トレーニングを行うと、重りを持ち上げるたびに筋肉は強く収縮し、骨に刺激が伝わります。さらに筋力トレーニングは、ウォーキングやジョギングだけでは強化できない上半身の骨も鍛えることができます。

なお、運動を安全に行うためには、骨密度の評価を定期的に実施することをおすすめします。
骨折経験や腰痛などの関節痛がある場合は、整形外科医ご相談ください。

筋トレや重力のかかる運動が効果的。無理をせず、まずは散歩など活動的な習慣を取り入れる。

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