更年期症状で受診するタイミング

更年期における女性が医療機関を受診する目安の一つに、「簡略更年期指数(SMIスコア)」という指標があります。 更年期の症状と程度をチェックしていくことで、今の自分の状態を把握する目安が分かります。婦人科など日本の多くの医療現場でも利用されています。
下記表の10症状について、その程度に応じて強・中・弱・無のいずれかにチェックをつけ点数を換算します。

出典:小山ら 更年期婦人における漢方治療 : 簡略化した更年期指数による評価(1992:9:30-34 産婦人科漢方研究のあゆみ)
簡略更年期指数(SMIスコア)の自己採点の評価方法
・ 81~100点:各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。
・ 66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
・ 51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいでしょう。
・ 26~50点:食事、運動などに注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
・ 0~25点:上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
50点を超えている場合は、一度病院を受診して、今後の方針について相談しましょう。
80点を超えている人は必ず精密検査を受けた方が良いでしょう。 なお、SMIスコアは、受診の目安として使用する指標であり、スコアの高さ自体が更年期障害を示すものではありません。
受診の目安は、簡略更年期指数(SMIスコア)で自己評価を参考にするのも一つ。 50点を超えている場合は、一度病院を受診して、今後の方針について相談する。 80点を超えている人は精密検査を受ける。
何科を受診する?
更年期症状全般で悩んでいる場合は、婦人科にかかるのが一般的です。女性には女性特有の健康問題が多いため、何でも相談できる婦人科のかかりつけ医を見つけておくと安心です。 その他の治療でかかりつけ医に通っている場合は、初めにそのかかりつけ医に相談し、必要な場合は専門の医療機関を紹介してもらうこともできます。 また、更年期の専門医がいる更年期外来や、女性の心と体を総合的に診察する女性外来もおすすめです。
「イライラが止まらない」「憂うつが続く」「やる気がでない」「眠れない」など、精神的な症状で悩む場合は、メンタルクリニック、心療内科、精神科などに受診をすることも選択肢の一つです。
更年期症状と思っていたら、実はほかの病気だったというケースもあるため、できるだけ幅広い症状に対応した科を受診しましょう。ご自身の症状や相談に親身になって考えてくれる医師をみつけることが大切です。
更年期症状全般で悩む場合は婦人科へ。更年期外来や女性外来もおすすめ。